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遺伝性疾患 〜遺伝性疾患を持つ確率はどのくらい?〜

Genomic diseases

科学が進歩したといわれる現在でも治療法が確立していない難病が 数多く存在する。難病情報センター には現在121の疾患が挙げられている。その中でも多いのが 免疫異常や遺伝病である。免疫異常に関しては、圧倒的に自己免疫性疾患 が多いが、現在でも原因が不明のものが多い。 遺伝病には、欠損転座などにより発現状態がおかしくなることによって おこるものが多い。トリプレットリピート病など、3塩基繰り返しが 異常に長くなったせいで発現が抑制されることで起きる病気もある。 新潟大学脳研究所のまとめがわかりやすいので、以下に挙げておく。

最近は、それぞれの病気に対して基金や団体が 設立されていることが多いようである。 The National Fragile X Foundation The Fragile X Research Foundation Huntington's Disease Society of America など、病気の名前にfoudationを入れて検索すれば見つかるだろう。 比較的頻度の高い疾患であれば、基金の数も多い。

ここで、疾患の頻度を調べてみると、Fragile Xの場合、 男性では 1,250分の1,女性では 2,500分の1 ( FRAXA)、DMの場合、 遺伝学的には1/3の症例が突然変異で発症し、2/3の症例は性染色体劣性遺伝で発生 ...デュシェンヌ型の発生率は出産男子100万人について140ないし390... ベッカー型はデュシェンヌ型の約1/10ないし1/5程度 ( 筋ジストロフィーの頻度)といわれている。

今挙げたうち、トリプレットリピート病に関しては、 メンデルの法則に従わないので、集団内の遺伝子頻度については 求められない。なので、Duchenne型筋ジストロフィー症について考えてみる。 発生率は100万人について265として、約1/4000となる。 X連鎖劣性遺伝病 X-linked recessive disordersであり、 ここでハーディ・ワインベルグの法則を利用すると、集団内の 変異型Dystrophin遺伝子の頻度は1/4000となる。 すると、女子のキャリアの頻度は約1/2000である。 放射線の遺伝的影響によれば、 「伴性遺伝病及びその疑いのあるものが約230種類知られている」 ので、10人に1人の女子は何らかの伴性遺伝病のキャリアということもできる。 もちろん、すべての遺伝性疾患の原因遺伝子の頻度が同じ訳ではないが、 おそらく、意外に遺伝性疾患の頻度は大きいのではないだろうかと 言うこともできると思う。

Even the clearest and most perfect circumstantial evidence is likely to be at
fault, after all, and therefore ought to be received with great caution.  Take
the case of any pencil, sharpened by any woman; if you have witnesses, you will
find she did it with a knife; but if you take simply the aspect of the pencil,
you will say that she did it with her teeth.
		-- Mark Twain, "Pudd'nhead Wilson's Calendar"

Rule of Open-Source Programming #20:

Open Code != Good Code

    -- Shlomi Fish
    -- "Rules of Open Source Programming"


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