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メニエール病・片頭痛関連眩暈・片頭痛関連眩暈合併メニエール病の蝸牛・前庭症状や自覚的な慢性めまい

Otology & Neurotology 33:1235-1244, 2012

Auditory and vestibular symptoms and chronic subjective dizziness in patients with Ménière's disease, vestibular migraine, and Ménière's disease with concomitant vestibular migraine.

Neff BA, Staab JP, Eggers SD, Carlson ML, Schmitt WR, Van Abel KM, Worthington DK, Beatty CW, Driscoll CL, Shepard NT.
Department of Otolaryngology-Head and Neck Surgery, Mayo Clinic School of Medicine

目的 メニエール病(MD)・片頭痛関連めまい(VM)・MD+VMで、自覚的な慢性めまい(CSD)がどの程度併存するかを比較する。
方法 MD・VM・CSDに関して、研究者のカンファで既存の診断基準に則って確定診断をつけられた症例についての後ろ向き研究を行った。
場所 めまいの3次医療機関の外来
患者 CSDを併存するしないにかかわらずMD・VM・MD+VMの診断がついた約147人の患者。
介入 診断のための診察。
主な転帰の尺度 それぞれの疾患間で、地域・症状・神経・聴力・前庭機能の違いを評価。
結果 75人のMDのうち、55人はMDのみ罹患であった。92人のVMのうち、71人はVMのみだった。21人はMDVMであり、 MDやVMと診断されたうちの1/4程度であった。臨床的にMDからVMとなったと思われる症例が全てのグループに認められた。 27人のVM患者(38%)は、前庭症状・頭痛の経過中に難聴・耳閉・耳鳴といった耳症状を訴えており、10人(37%)は片側性であった。 さらに、MDのみの患者のうち27人(49%)は、IHSの診断基準を満たさない片頭痛様の症状(羞明・頭痛・嘔気)を認めていた。 MDVMの患者を含め、59%(45/76)のMD症例で片頭痛症状を認めた。32人はCSDを併存し、その多く(29人;91%)はVMだった。
結論 MDやVMではそれぞれの併存が多く、症状は重なっていた。これらの疾患・合併を区別するには、さらに詳細な診断基準が必要となる。 VMではCSDがよく見られたが、MDでは希であった。

古典的な眩暈エピソード・耳鳴・難聴は、メニエール病の症状と考えられてきた。しかし、めまい発作のエピソード間に異なった症状を呈する症例が数多くあり、 診断が難しいことがあった。2001年にNeuhauserらによって提唱された片頭痛関連めまいは片頭痛に眩暈を伴うもので、 そのめまい症状はMDからは区別することができる。MDに関連した片頭痛やCSDに関しても数多くの報告があり、 繰り返すめまい発作のある症例では前庭機能の障害がどの程度あるのか、CSD等も考慮しつつ診断する必要が示唆されている。
メニエール病の有病率は0.2%程度で、内リンパ水腫が病態と考えられてきた。しかし、最近になり、病態の一つでしかないと考えられるようになってきた。 遺伝的要因については不明である。AAO-HNSによる診断基準が1995年に策定されたが、基本的に病歴・聴力による診断である。 自己免疫・アレルギー・外傷・環境要因といった原因が考えられているが、仮説の域を出ない。多くの症例から、MDに片頭痛が合併することが分かってきた。 また、片頭痛ではMDが多いことも分かってきた。

片頭痛単体では女性の15-17%、男性の6%程度の有病率であるが、VMになると1-3%程度とみられている。
VMの診断基準は2009年にNeuhauserとLempertにより策定された。症状はBPPVにも似たもので、数秒から数時間めまいが持続したり、 頭位変換により嘔気を催したり、症状が悪化したりする。さらに、一過性に聴力が悪化したり、耳鳴がしたりすることもある。 また、感音性難聴を認めることもある。初期のMDとVMとを鑑別するのは非常に難しい。
MDとVMとは、チャンネル・神経伝達物質等の点で共通点がある可能性があり、VMでは、片頭痛に関連した、 局所の虚血症状がMDと似た症状を引き起こす可能性が示唆されている。

CSDは、頭位変換/視覚への易刺激性をともなう慢性の非回転性の眩暈が3ヶ月以上にわたって続く症状である。 異視症後のめまい症状をもとにして診断基準が作られ、神経学的に問題のない病態とされてきたが、最近になり、 MDやVMに伴って生じることが分かってきた。病因は分かっていないが、中枢神経での情報伝達上の問題と考えられている。

MD・VM・MDVMの疾患間では、蝸牛症状・前庭症状・神経学的所見・生化学的所見において重なる点が多い。このことは、 診断や治療に影響する。聴力低下はMDを示唆するが、中等度から重症の頭痛の再発はVMを示唆する。けれども、 これらの症状の併存するMDVMという疾患群が存在することを念頭に置く必要がある。CSDはMDやMDVMよりVMにおいてしばしば認められるが、 前庭症状はどの疾患においても起こりうる。MDやVMやCSDと診断されている症例についても、今後再評価する必要があることが示唆され、 一部には病態として共通する疾患もあるのかもしれない。さらなる研究が必要である。

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Shlomi Fish: Heh. Linux++ .

Chen Shapira: I'd do Windows-- , but this may result in an integer underflow.

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    -- Shlomi Fish's Aphorisms Collection ( http://www.shlomifish.org/humour.html )

When Chuck Norris uses Gentoo, "emerge kde" finishes in under a minute. A
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    -- Shlomi Fish
    -- Chuck 
                      Norris Facts by Shlomi Fish and Friends ( http://www.shlomifish.org/humour/bits/facts/Chuck-Norris/ )


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