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麻酔薬

吸入麻酔薬

セボフルラン

気道刺激性が弱く咳を誘発しない。血液/ガス分配係数0.65と速やかな導入/覚醒が得られる。生体内代謝率2%で、 代謝産物の無機フッ素の血中濃度の上昇が高い。ソーダライムとの反応により、コンパウンドAを生成する。重篤な喘息発作時にも用いられる。

イソフルラン

生体内代謝率0.2%と揮発性麻酔薬中でもっとも低く、肝臓/腎臓等の臓器障害のある症例に適している。強い体血管拡張作用を持つ。 麻酔覚醒時に悪心・嘔吐あり。MACは、6カ月児:1.87%、20代:1.28%、60 代:1.05%と減少。70%亜酸化窒素混合では、 20代:0.56%。60代:0.37%。麻薬や鎮静薬などの併用で MACは減少、妊娠によりMACは減少。

亜酸化窒素

血液/ガス分配係数0.47と吸収/排泄は速い。上記ガスと異なり、代謝されない。MACは104%と大きく、麻酔作用は小さい。 オゾン層破壊性あり。ノルエピネフリン軽度上昇。

静脈麻酔薬

興奮性麻酔薬と抑制性麻酔薬とに分類される。興奮薬は脳幹の心血管運動中枢を興奮させ、交感神経を亢進する。血圧は上昇し、 心拍は増加する。抑制薬では、交感神経活動を抑制し、血管拡張により血圧は低下する。

プロポフォール

抑制性麻酔薬。GABA(A)受容体に作用。注入時疼痛あり。麻酔導入時血圧低下が多く、無呼吸時間が長い。肝代謝型であり、 急速に代謝され、蓄積性が低い。心筋抑制効果や血管平滑筋拡張作用は弱い。気道反射抑制が強く、喉頭痙攣を起こすことが少なく、 挿管に適する。全静脈麻酔にも用いられる。脳代謝は用量依存性に低下。呼吸抑制著明。

チオペンタール

抑制性麻酔薬、バルビツレートであり、(1)超短時間作用性(2)短時間作用作用性(3)中間時間作用性(4)長時間作用性の分類の中で (1)にあたる。非特異的抑制作用とともにGABA(A)受容体と結合してGABA増強作用を持つ。脳酸素消費量の低下が特徴的であり、 頭蓋内占拠病変を持つ症例に有効である。脂溶性が高く、血流が多く脂質に富んだ中枢神経へと速やかに分布し、静注後15から20秒で意識消失。 単回投与の場合覚醒が速い理由は、脳から骨格筋/脂肪組織に再分布される結果であり、代謝が速いためではない。 大量投与/反復投与で筋・脂肪組織が飽和状態になると作用が遷延。循環血液量減少性ショック/急性ポルフィリン症は禁忌。

ミダゾラム

ベンゾジアゼピン。(1)健忘作用(2)抗けいれん作用(3)呼吸循環抑制作用が弱く大量投与時にも比較的安全 (4)耽溺/身体依存性が起こらないといった特徴を持つ。

(1)前投薬(2)鎮静(3)麻酔導入(4)痙攣抑制に用いられる。悪性症候群に注意。

ケタミン

中枢興奮薬。興奮性アミノ酸に対するNMDA受容体に対する拮抗薬としての作用を有する。血管容量の低下している症例では、 低血圧を起こさない特徴から有益である。心筋酸素消費量は増加するため、虚血性心疾患の症例では問題になる。 気道分泌は増加するので、アトロピンの前処置が必要となる。交感神経活動亢進/気管支拡張の働きから、 気管支喘息の症例の麻酔で用いられる。脳血管拡張の働きにより、頭蓋内占拠性病変のある症例では、脳圧/眼圧上昇を起こす。 けいれん/てんかん発作既往のある症例では使用上注意が必要となる。外来患者では麻酔前後の管理が行き届かないため禁忌。

麻薬/拮抗性鎮痛薬

神経細胞膜のオピオイド受容体に結合して薬理作用を示す。μ/δ/κがある。麻薬拮抗性鎮痛薬は、 オピオイドの副作用(呼吸抑制、悪心、嘔吐、掻痒感、尿閉、骨格筋強直)を軽減するために使用できる。 オピオイド全般に関して、呼吸抑制、徐脈、血圧低下、心停止、悪心・嘔吐、便秘、尿閉に注意する。

レミフェンタニル

麻薬性鎮痛薬、力価500。投与中止とともに速やかに血中濃度が低下し、術後呼吸抑制の心配はない。 超短時間作用型オピオイド。作用時間3-10分。

フェンタニル

麻薬性鎮痛薬、 μオピオイド受容体アゴニスト 、力価100、拮抗薬ナロキソン。肝臓代謝型で、代謝産物には作用がない。 作用時間20-30分。脂溶性が高く、硬膜外腔やくも膜下腔へ投与されると、投与された付近の脊髄へ吸収され、頭側への移行が少ない。

モルヒネ

麻薬性鎮痛薬、力価1。悪心嘔吐、発汗、めまい、頭痛等の副作用。60%肝臓代謝、残りは腎代謝。腎不全では、 代謝物の排泄が遅れ、呼吸抑制のことがある。作用時間3-4時間。

ペンタゾシン

麻薬拮抗性鎮痛薬、力価0.25。κアゴニスト、μアンタゴニスト。鎮痛/呼吸抑制作用。心筋収縮抑制、 血中カテコラミン上昇。血圧、心拍、末梢血管抵抗、肺血管抵抗、左室仕事量上昇。虚血性心疾患症例では望ましくない。 呼吸抑制の結果、血液中の二酸化炭素を貯留させ、頭蓋内圧を上昇させる可能性があり、鎮静作用や催吐作用が頭部外傷の患者の臨床経過に影響を与える可能性あり。

ブプレノルフィン

麻薬拮抗性鎮痛薬、力価20-50。μ部分アゴニスト。結合と解離は遅く、作用発現に3時間程度を要する。 モルヒネと同様の悪心嘔吐、発汗、めまい、頭痛等の副作用がある。

局所麻酔薬

局所麻酔薬は(1)化学構造式(2)物理化学的性質(脂溶性、蛋白結合率、解離定数、 重炭酸イオンとの相互作用、妊娠)によって分類できる。細胞膜通過後にナトリウムチャネルに作用する。末梢神経にはAα、 Aβ、Aγ、Aδ、B、C線維があり、Cのみ無髄である。線維によってCm(minimum blocking concentration)が異なり、痛覚(Aδ、C)のみをblockし運動機能を保つdifferential blockが可能である。それぞれの麻酔薬には光学異性体が存在し、薬理作用、副作用が異なる。アレルギー反応は1%程度に見られ、 エステル型の方がアミド型よりも高いといわれている。アミド型は肝代謝型であり、肝機能低下症例では中毒となりやすい。 妊婦においては、血漿蛋白と結合していない局所麻酔薬(free)は自由に胎盤を通過するが、血中濃度が上昇するほど非結合型が増加して、胎盤の通過率は上昇する。

リドカイン

アミド型局所麻酔薬。pKa7.9、蛋白結合率64%。抗不整脈薬としての静注でも使われる他、気管挿管の際の血圧・ 心拍数の上昇の抑制、咳嗽反射の抑制としても使われる。

メピバカイン

アミド型局所麻酔薬。pKa7.6、蛋白結合率78%。

ブピバカイン

アミド型局所麻酔薬。pKa8.1、蛋白結合率96%。Naチャネル遮断により刺激伝導、収縮を抑制するが、特に心毒性が強く、 不整脈を誘発する事がある。溶脂性/蛋白質結合性が高く、長時間作用性。血中最大濃度時間は30から40分で、 その後血中濃度は3から6時間で減少する。半減期は、成人では3.5±2.0時間、新生児では8.1時間。

ロピバカイン

アミド型局所麻酔薬。ブピバカインに代わる長時間作用型局所麻酔薬。

テトラカイン

エステル型局所麻酔薬。pKa8.5。プロカインよりが約10倍強く、神経毒性強い。蛋白結合力は75.6%で長時間作用性。

筋弛緩薬

脱分極性と非脱分極性がある。脱分極性はアセチルコリン受容体と結合したまま分解されないために持続的脱分極をひきおこす。 血漿中偽アセチルコリンエステラーゼによって数分程度で分解される。

非脱分極性は終板アセチルコリン受容体のACh認識部位に可逆的結合し、非脱分極性阻害をおこす。 ネオスチグミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤(拮抗剤)がある。

ベクロニウム

非脱分極性。ヒスタミン遊離作用なし。(d-ツボクラリンは低血圧とヒスタミン遊離作用があり、喘息禁忌。) 90から120秒以内に気管挿管に十分な状態となり、3から4分以内にはいかなる外科手術にも十分な全身の筋弛緩状態になる。 この投与量で、単収縮の25%回復時間は、およそ40から50分である。主に胆管を介して排泄される。

パンクロニウム

非脱分極性。腎排泄であり、腎不全では作用遷延。

スキサメトニウム

脱分極性。サクシニルコリンとハロタンを併用すると悪性高熱症を生じることがあるので、こちらが主流。

ロクロニウム

短時間作用型非脱分極性。拮抗薬はスガマデックス。

昇圧薬/強心薬

エフェドリン

β>α受容体活性化。交感神経興奮、 気管支拡張薬。喘息気管支狭窄時に適用。副作用は交感神経興奮作用(高血圧、頭痛、頻脈等)である。

フェニレフリン

α1受容体選択的アゴニスト。α作用(血管収縮、心収縮力増大、立毛)目的。β作用(心収縮力増大、気管支拡張、 胃腸抑制、血糖上昇、子宮平滑筋弛緩)は弱い。心室性頻拍では禁忌。

ドパミン

D1(腎・腸間膜血流量増加)>B1(強心作用)>A1(血管収縮血圧上昇作用)受容体アゴニスト。 ノルアドレナリン生合成直前の物質。血管床D1受容体刺激により血管拡張。

ドブタミン

比較的選択的β2作動性。α1刺激性を持つ。心不全にもっとも良く使われ、心室拡張期を減少させるとともに心拍出量を増大させる。

エピネフリンアドレナリン

強力な血管収縮、心臓刺激作用を持つ。心臓(β1)陽性変力/変時作用、血管床(α)血管収縮作用、収縮期血圧上昇。 骨格筋血管(β2)刺激により血管拡張をきたし、全末梢抵抗は低下するため、拡張期血圧低下をもたらす。気管支拡張(β2)。

ノルエピネフリン, ノルアドレナリン

アドレナリンと同等のβ1/α刺激作用を持つが、β2刺激作用はない。そのため、末梢血管抵抗を増大させ、拡張期血圧/収縮期血圧ともに上昇させる。

ミルリノン

ビピリジン系薬物、PDE(ホスホジエステラーゼ;cAMP/cGMP不活化酵素)阻害。cAMP上昇により心筋収縮力増加、 血管拡張が起こる。不整脈を生じることが多く、急性心不全や慢性心不全悪化時等限られた症例で使われる。禁忌:肥大型閉塞性心筋症(流出路閉塞悪化)。

降圧薬/冠拡張薬

ニカルジピン

.*ジピンはジヒドロピジン系カルシウム拮抗薬。めまい、頭痛等の副作用。血管選択性17と、心臓作用に対して血管作用が高い。 血管の他に気管支、消化管、子宮などの平滑筋の弛緩作用がある。

ジルチアゼム

カルシウム拮抗薬。4群抗不整脈薬。心臓作用が血管作用に比べて強い。

ニトログリセリン

NO放出、血管作動性、血管拡張薬。亜硝酸イオンはメトヘモグロビンを生じ、大量投与では低酸素血症をもたらす。 血管平滑筋は太いものから細いものまで弛緩する。静脈の方が動脈より低い濃度で反応し、前負荷軽減となる。静脈容量の増加により起立性低血圧/失神をひきおこす。

ニコランジル

NO放出、冠血管拡張、冠血管攣縮緩解。末梢血管に対する効果は弱い。

その他

ナロキソン

オピオイド拮抗薬。オピオイド受容体の純粋なアンタゴニスト。作用持続時間は短く、麻薬過剰投与時の処置として使われ、 中毒患者の処置としては自身の積極的断薬の意志がなければ難しい。

フルマゼニル

ベンゾジアゼピン誘導体。ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニスト。ベンゾジアゼピン類とイミダゾピリジン類の作用を阻害するが、 エタノール、オピオイド、全身麻酔薬の中枢神経系への作用には拮抗しない。そのため、ベンゾジアゼピン系の鎮静作用に拮抗するが、 呼吸抑制回復には拮抗しない。副作用として、動揺、錯乱、めまい悪心がある。

アトロピン

アセチルコリン受容体アンタゴニスト。ネオスチグミンを使用する時に併用することでムスカリン様作用(縮瞳、徐脈、気管支痙攣、 気道・唾液分泌の増加、腸蠕動亢進)を抑制する効果を狙う。

ネオスチグミン

アセチルコリンエステラーゼ阻害剤。非脱分極性筋弛緩薬阻害薬。アセチルコリンの加水分解抑制により、 神経筋接合部にアセチルコリンが蓄積させ、筋弛緩薬と拮抗するが、縮瞳、徐脈、気管支痙攣、気道・唾液分泌の増加、 腸蠕動亢進といったムスカリン様作用があるため、アトロピンを併用するが、それでも喘息発作を起こすことがある。 消化管/尿路閉塞、迷走神経緊張症、甲状腺機能亢進症、冠動脈閉塞、徐脈、消化性潰瘍、てんかん、パーキンソン症候群のある人、妊婦では使用上注意する。

You will become rich and famous unless you don't.

  <kfogel>  rindolf: CIA watches much more than just Subversion. Google on
            it (uh, include the word "commit" too I guess), the details
            are quite interesting.
    <fitz>  it's currently watching kfogel's houseplants
  <kfogel>  rindolf: If you don't know Fitz, you'll probably assume he's
            joking.
 <sussman>  go into #commits
 <sussman>  you can see all the CIA commits for different opensource
            projects
  <kfogel>  ...which is to say, all the commits.
  <kfogel>  muwah-ha-hah-hah-haaaaah
         *  fitz hides #svn

    -- #svn, Freenode


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