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障害を持った子供とリハビリテーション

大人と小児とのリハビリテーションの一番大きな違いは、すでに発育・発達を遂げた大人が病気や外傷など によって障害を蒙った場合は、以前の健康な状態との比較で、多くの場合、本人あるいは専門家でない第三者でも認知しやすいが、 小児では、表面的な体つきの異常以外は、幼い時期、新生児期に近いほど他人には分かりにくく、 また、本人の傷害に対する認知も幼いほど難しいことである。従って、医師が、これらの障害児を診察し評価する場合には、 発達途上の正常児の発達が基盤であり、それと対象児との発達の差を見つけ、その差を埋めるとともに、才能を最大限伸ばす努力が必要となる[2]。 乳幼児期の訓練は、障害児に応じた移動能力を実用的に獲得させることにあり、理学療法が主体となるが、日常生活動作の自立(作業療法)、 コミュニケーション(言語療法)、さらに、人間としての社会性の獲得も、成長する仮定で不可欠となる。

小児リハビリテーション対象疾病の変遷

昭和22年12月、児童福祉法が制定されたころは、ポリオ、骨関節結核、化膿性関節炎・骨髄炎といった伝染・感染疾患や、 先天性股関節脱臼、先天性内反足、外傷・火傷などによる瘢痕拘縮といった小児整形外科学的疾患が多く、脳性麻痺は全体の3割程度であった。 経済成長に伴って、国民の栄養、衛生面が発達したことにより、また、予防医学、治療医学の進歩、早期治療により、伝染・感染疾患の割合は減少し、 長い治療期間を必要とする脳性麻痺の占める割合が増加し、将来も何らかの介護を必要とする重度、重複障害児 (脳性麻痺に精神発達遅延やてんかんを伴っている)が多くを占めるようになった。 その他、二分脊椎、進行性筋ジストロフィー、骨形成不全症、多発性関節拘縮といった先天性疾患やペルテス病、側彎症といった疾患がある。

診断と評価とリハビリテーション

脳性麻痺

危険因子、運動発達の遅れ、筋緊張、姿勢異常などを元に診断するが、異常を認めた児の多くは正常化することが知られており、 決定的な根拠となるものはない。診断の精度を高めるために、1.根拠となった所見を明確に記載し、ビデオなどの記録を残す、 2.用語の意味を明確にする、3.十分な経過観察により、診断と予後との関係を分析する、などの努力が必要となる。 治療は、機能訓練のみにとらわれず、早期からライフサイクルの全過程を通して援助しうる体制を作ることが必要である。 コミュニケーションの確立、移動動作の獲得、介護の容易化、教育、社会への適用がリハビリテーションのゴールとなる。 関節可動域の維持、変形の可及的防止が不可欠である。その上で運動のレパートリーの評価を元に、随意的にコントロール できない部分を支持、ハンドリング、補装具などにより補いながら、目的を絞った運動をする。また、薬物療法(抗癲癇薬、 抗攣縮薬、行動異常にたいする薬剤)、ブロック、手術療法(内転筋切離、閉鎖神経切離、ハムストリングス延長、アキレス腱延長、 前脛骨筋・後脛骨筋移行)などを組み合わせることもある。

先天性小児整形外科疾患

四大先天性小児整形外科疾患は、1.先天性内反足、2.脊柱側弯症、3.先天性股関節脱臼、4.筋性斜頸である。

先天性内反足

先天性内反足は出生児より硬い変形拘縮が見られ、徒手では矯正できない。治療の原則は、 早くからの矯正ギプスを継続して変形を矯正し、その後は頑固な変形再発をマニピュレーションと装具にて予防することで、 10歳ごろまでは継続する。マニピュレーションは距骨滑車外縁をankle mortiseの中に収めるように、 足部の外転と外反そして同時に舟底足や扁平距骨とならないように後足部で背屈を行う。

特発性脊柱側弯症

思春期の女子に多く、胸椎右凸の型が最も多く原因不明である。早期発見のために学校保健に検診が取り入れられている。 本症の変形は成長期に進行し、一般には成長が終了すると進行も停止するので、治療は年齢と変形の程度によって、経過観察、 体幹装具処方、運動療法、手術が選択される。高度な脊柱変形では、呼吸機能の障害を引き起こすが、多くは美容の問題となる。

先天性股関節脱臼

保健所などでの出生後指導により、発生頻度が激減している。診断がついてもすぐには治療せず、 生後3カ月ほど待ってから、リーメンビューゲルによる機能的かつ愛護的な整復を試みる。8割程度はこの方法により整復され、 順調な経過をとるが、残りは1歳頃に全身麻酔下にて徒手整復あるいは観血的整復が必要となる。 大腿骨骨頭の障害をつくらないことが重要である。難航例では追加手術が必要となる。 不幸にして遺残変形をみるときは、肥満を予防し、過度な股関節の使用を控え、中殿筋の筋力強化を励行するよう指導する。

筋性斜頸

生後2~3週で斜頚とともに後頭側の胸鎖乳突筋の短縮肥厚、あるいは硬いしこりがみられることで診断される。 多くは自然治癒し、経過観察のみでよい。以前行なわれていた矯正マッサージは有害で効果なしと考えられている。 一部で生後1カ月ごろに徒手腱切断が行なわれることもある。3~4歳でも患側への回旋が悪く斜頚が残存している場合には、 胸鎖乳突筋の腱切断術が適用となる。術後、装具やギプスやマニピュレーションなどが行なわれる。

その他の整形外科的疾患

重要な疾患として先天性多発性関節拘縮症、骨形成不全症、四肢奇形などがある。また、頻度の高いものとして扁平足、O脚などがある。

参考文献

[1] 今日の診療プレミアム Vol.17 医学書院
[2] リハビリテーションマニュアル 日本医師会
[3] メルクマニュアル家庭版 万有製薬
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		-- Mark Twain, "The Innocents Abroad"

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