健康文化 24号 1999 年 6 月発行
佐久間 貞行
呼吸器疾患の診断においては、医療技術が進歩しても、X線検査は重要な役割を果たしている。その必要性をEBM(Evidence-based medicine) の立場も ふまえて考えてみたい。EBMについては、日常の診療のなかでデータベースが作られ、それを偏る ことなく広く集計し、頻度と有効性から必要性を検討することが望ましい。10年程前、読影のレポーティングシステムでこれを考えたが 1)2)3)、時期尚早で広 がるところとならなかった。幸い診療録の電子カルテ化が認められた。この際実行してみては如何かと考えている。
呼吸器疾患でどの様な症状があるとき、X線検査(単純撮影、CT)が必要か考えてみたい。 呼吸器疾患で最も多い愁訴は咳(咳嗽)である。次いで痰(喀痰)、喘鳴、息切れ(呼吸困難)、胸痛、血痰・喀血などである。
咳は急に起こって数週以内続く急性咳嗽、徐々に起こり、数週から数ヶ月続く慢性咳嗽に分け、さらに喀痰を伴わない空咳(乾性咳嗽)、喀痰を伴う咳(湿
性咳嗽)などに分ける。急な空咳(急性乾性咳嗽)で、のど(咽喉)の痛みやくしゃみ(嚔)などの
上気道症状、頭痛、筋肉痛を伴う場合は、その多くがいわゆる感冒(かぜ症候群)のことが多いので、よほど長引かない限りX線検査の必要性は少ない。
急性乾性咳嗽で胸痛を伴う場合には胸膜炎や自然気胸などを考えるので、鑑別と治療計画のためX線検査が必要である。
急性湿性咳嗽で、喘鳴、息ぎれ(呼吸困難)を伴う場合には、気管支喘息であることが多いので、必ずしもX線検査を必要としない。
急性咳嗽で血痰、胸痛、呼吸困難を伴う場合には肺動脈の閉塞(肺血栓塞栓症)を考えて、X線検査とともに肺血流シンチグラムなど肺血流の検査が必要
である。咳と血痰はあるが、胸痛、呼吸困難を伴わない場合には特発性気管出血を考えるので、出血部位の確認のため気管支鏡が優先する。
その他の急性で湿性の咳嗽がある場合には、肺水腫、急性肺炎、肺化膿症などが考えられるので鑑別と治療計画のためX線検査が必要である。
徐々に始まり、長く続く空咳(慢性乾性咳嗽)は、重篤な疾患の前兆や徴候であることが多いのでその診断は慎重である必要がある。
長期に亘り空咳が続く場合は、特発性間質性肺炎、癌性リンパ管症などである。いずれも極初期にはX線像に表現されないことが多い。しかし経過ととも
に所見が現れるので、鑑別と経過の追跡のためX線検査は必要である。慢性乾性咳嗽から粘液性の喀痰、膿性、血性の喀痰を伴う湿性咳嗽に引き継
がれた場合には、原発性肺癌、肺結核などを疑う。病期の進展を知るためにX線検査が必要である。
慢性湿性咳嗽で、喀痰が午前に多く喫煙習慣のある場合には、慢性気管支炎を考えるので当初は必ずしもX線検査は必要でない。
慢性湿性咳嗽で労作時の息切れ、喀痰の喀出に困難を伴う場合には、肺気腫症や、びまん性汎細気管支炎であることが多く、病状の把握のためX線検査が
必要である。慢性湿性咳嗽で血痰を伴う場合には、原発性肺癌、肺結核、気管支拡張症、肺血栓塞栓症、肺アスペルギルス症などを考えるので、鑑別、病期診断のため
にX線検査が必要である。
喘鳴をきたす疾患では気管支喘息が最も多く、その頻度は人口 10 万人あたり約 4000 人といわれている。その他にも喘鳴を起こす疾患は多く、肥満、刺激物 吸入、急性・慢性の喉頭、気管、気管支、細気管支の炎症、慢性閉塞性肺疾患、びまん性汎細気管支炎、過敏性肺炎、気道内異物、気道の腺腫、癌、カルチノ イド、自然気胸、大量の胸水貯留、アデノイド、扁桃腺腫大、喉頭浮腫、声帯麻痺などの上気道疾患、肺水腫、急性肺血栓・塞栓症、薬物の副作用などがあ げられる。その鑑別のためにはX線検査は必要である。
呼吸困難のある場合は、発作性・突発性、亜・急性、慢性のいずれにあっても、鑑別のため先ずX線検査が必要である。呼吸困難を起す疾患としては、上 気道疾患では気道異物、喉頭浮腫、下気道疾患では気管・気管支内異物、気管・主気管支の腫瘍、慢性気管支炎、気管支拡張症、気管支喘息、実質性肺疾患で は細菌性・ウイルス性肺炎、メンデルソン症候群、肺癌、ARDS、間質性肺疾患では、特発性間質性肺炎、過敏性肺炎、薬剤性肺炎、肺循環障害では肺血 栓・塞栓症、肺水腫、特発性肺高血圧症、胸膜疾患では胸膜炎、気胸、胸膜中皮腫、心臓疾患では鬱血性心不全、神経筋疾患では多発性筋炎、進行性筋ジス トロフィー、多発性硬化症、中枢性疾患では脳腫瘍、脳炎、脳出血、心因性呼吸困難では過換気症候群、神経症、血液疾患では出血性貧血、再生不良性貧血、 白血病などで惹起される高度の貧血、胸郭変形では胸椎の後・側弯症、胸郭形成術後、胸部手術後、代謝性疾患では糖尿病性・尿毒症性アシドーシスなどが 考えられる。
血痰・喀血を愁訴とする場合、先ず本当に気道・肺からの出血であるか確認する。その可能性が高ければ、出血部位を想定するために先ずX線検査を行い、 ついで気管支鏡検査を行う。出血部位が確認されたら、病変の性状の確認から診断に至る。 血痰・喀血をきたす疾患としては、気管・気管支からの出血は気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎、気管・気管支の腫瘍、気管支結核、非定型抗酸菌症、 まれに気管支潰瘍、気管支内異物、気管支結石がある。肺実質からの出血としては肺結核、非定型抗酸菌症、肺真菌症、肺癌、肺吸虫症、肺血栓・塞栓症、 ウェゲナー肉芽腫症、まれに特発性肺出血などがある。その他心臓疾患、血液疾患、膠原病などでも出血をみることがある。
病態がX線画像にどのように反映されるのか考察する。それには生体の物性と病理、X線画像の描出力と限界を知っておく必要がある。
利点、欠点ともに四次元像を二次元像で表現していることである。そのため利点としてスクリーニングに適している。しかし重複像であるための識別限界 がある。また静止像であるために動態識別に限界がある。撮影条件により胸部単純X線像に違いがみられる。管電圧による描出の違い、 受像系による描出の違い、体位および撮影方向による描出の違い、呼吸位相による描出の違いがある。
利点、欠点ともに断面像であることである。重複がないため、識別が容易である。デジタル画像であるため、コントラスト分解能が高く鮮明であり、技術 の進歩により空間分解能も優れている。ヘリカルCTでは連続的に断面が得られ、抜ける断面がなく、組織標本との比較が容易にできる。また再合成により 立体的画像も得られる。(つづく)
(名古屋大学名誉教授)
健康文化 25号 1999 年 10 月発行
佐久間 貞行
愁訴、症状、理学的所見、臨床検査などから疾病を想定して、鑑別のため或いは診断確定のためX線検査が選ばれたとき、X線画像の読影でどのような所 見が得られ、鑑別診断されるか、日常診療で先ず撮影されるであろう単純撮影と、さらに精査のためには必須となったX線CTについて診断のプロセスにつ いて考える。
読影力と撮影技術が先ず問われる。読影力で求められるのは、X線画像からどこまで病態を抽出できるか(Sensitivity)、そしてどこまで疾病の実体に迫るこ
とができるか(Specificity)、さらに正確な診断をどこまで下すことができるか(Accuracy)である。それは生体構造、生体物性、疾病をどこまで熟知しているか
によって左右される。とはいえ、生体構造のバリエーション(解剖学的破格)の幅は広く、生体物性にいたってはその知識は未だに浅薄である。疾病につい
ても同一疾患必ずしも同一症状、同一病態を示さず、同一症状、同一病態必ずしも同一疾患でない。診断には幅がある。正しい診断決定に至るには、個人レ
ベルでは広い知識と十分な経験、それを合わせて推論する力と、決断力が必要である。社会的レベルでは、個人の判断の資料とすることができる合意形成(ガ
イドライン)と情報提供が必要である(1,2)。
撮影技術で求められるのは、得られたX線写真が読影に適した画像になっているかどうかである。目的とした部位(体位と方向)を描出しているか、観察
に適した空間分解能(解像度)とコントラスト分解能(対比度)を持った画質であるかなどである。これらは撮影機器の性能と撮影技術に負うところが多い。
最近のデジタル化技術の進歩によって画質や線量に対する感覚が従前とは変わってきている。それはセンサーの感度が良くなってきている分、従来に比べ患
者の被曝線量が低減できるとする考えや、画像処理技術が向上したので線量の多い方が失敗が少ないし、コントラスト分解能が上がるという考えである。読
影に適していて、そしてその中でもっとも少ない線量で撮影し、被曝総線量も低減するよう考えるべきであろう。何れにしてもすぐれた読影力に対応できる
撮影技術力が必要である。
胸部単純撮影で描出される画像は、胸部全体の正常構造と病態の重複した画像である。病態像を抽出して読影するには、正常構造との関わりを読むと同時 に正常構造を病態像から外して読むことが必要である。胸部は胸郭(皮膚、筋、鎖骨、胸骨、肋骨、胸椎)、胸膜、気管支・肺、縦隔、心・血管、網内系、食道 などから成っている。いずれも撮影系の解像力以上の大きさであれば画像になり得る。目的とする組織や病変が画像として表現されるためには、他と識別で きるコントラストが得られることが必要である。しかし人体は単一構造ではない。多くの組織、器官から構成されている。読影にあたっては各組織、器官の 生体物性論とともに、X線画像上組織、器官の重複に伴って生ずる診断を妨げる効果も明確にしておく必要がある。かって高橋は、拡大撮影の利点と欠点を 示すために幾つかの読影上の効果を挙げた(3,4)。これは断層撮影やX線CTには必ずしも当てはまらないが、単純撮影の読影では当てはまることである。
開隙効果(High resolution effect):これは拡大撮影の利点である。 これには直接拡大効果と間接拡大効果がある。直接拡大効果は、撮影用のX線が焦点か ら放散して線錐をなすことから、被写体と受像系の距離を離すことで受像系に拡大投影されて微細なものが解像することを称したものである。焦点をより小 さくすることで拡大率を大きくすることが可能で、空間分解能を上げることができる。間接拡大効果は、増感紙などを用いずに解像度の高いX線画像を得て、 これを光学的に引き伸ばして観察するものである。デジタル画像では画素数に従って電子的に拡大画像を得ることができる。
脱迷妄効果(Background dispersion effect):均質な被写体は拡大撮影しても均質であるが、 微細なものが一般撮影では均質に見えても拡大撮影では開隙効 果により解像して構造が見えてくる。一般撮影では背景に埋没した微細構造が、拡大撮影によって見えてくることを言う。
濾過効果(Filter effect due to penumbra):これは負の効果で、焦点の大きさと、 受像系の鮮鋭度と、焦点−被写体−受像系の幾何学的関係で生ずる半影によって解像に限界があることをいう。 デジタル画像ではどこまで画素数を増やせるかが解像の決め手になる。
細去効果(Filter effect due to contrast):拡大に伴ってコントラストが低下し て、微細な組織、器官が像とならず視認できなくなる負の効果をいう。線質にも依存するところが大きい(Filter effect due to scattering)。デジタル画像では 画像処理によりこの効果を可成り補正できる利点がある。
重複効果(Improvement of visibility due to superposition):生体構造上1方 向からの撮影では、組織、器官の重複は避けられない。重複によって視認しにくくなるものも多い。しかし一つずつでは細去効果で見えない微細なものでも、 重複することによってコントラストを得て、視認できるようになることがある。び漫性肺病変の画像所見ではこの効果がよく見られる。拡大撮影では特にこの 効果が著しい。X線CTは画像構成では重複によっているが、画像としては重複を避けている。したがってび漫性病変の表現が単純撮影像とは異なる。
擬影効果(Higher density but also distortion in shape due to Superposi-tion): この効果は、重複のため一つ一つでは元来濾過効果のため見えないものが重複によって濃度が高くなり、見えるようになるが本来の形とは異なった像 を示すことをいう。しかしこれをパターンとしてみることにより、診断につなげることができる。び漫性肺疾患のパターン認識による診断はこれによること が多い。X線CTではこの効果はないといってよいが、三次元再構成画像ではアルゴリズムによってはあらわれることがある。
歪効果(Variability of magnification ratio) :余程の遠距離撮影を行わない限り、 被写体には厚みがあるので、線源側と受像系側では線錐に従って拡大率が異なる。したがって画像には歪を生ずる。拡大撮影ではこの歪が大きい。しかし立 体撮影のように2方向からの撮影を行い歪を利用すれば、重複効果を減殺することができる。肺紋理の読影に立体撮影が役立つ所以でもある。
動揺効果(Blur due to motion): 被写体が生体である以上、必ず動きがある。撮像時間が長ければ像は動揺によって暈ける。拡大撮影では暈けも拡大される。 この効果は線量と受像系の感度、被写体の透過度に左右される。デジタル画像用の受像系は一般に感度が高く撮像時間を短くできるので、この効果を低減す ることができる。X線CTでも初期の装置ではしばしばみられた。最近のヘリカル装置では高速高分解能となり、一回の息止めで動揺の少ない薄層で多層の 画像が得られるようになった。このような単純写真の読影上有用なサインとして、これまで膾炙されたもの にシルエット・サイン(Silhouette sign)がある(5)。正常ならば明瞭に見える筈の 組織や器官の輪郭が、それに接して病変が存在するときには不明瞭になることを言うもので、二者の立体的位置関係の解釈に役立つ。
胸部のX線画像を読影するに当たって、そこに画像として表現されているもの全てを読むことが要求される。従って胸壁、縦隔、胸膜の変化を読み、肺野
の読影へと移ることが多い。読影時の視線の移動を初心者と熟達者で比較すると、初心者は目立つ変化に視線が固定されがちなのに対して熟練者では隈無く
視線を移動した後で見いだした病変部を注視するという実験報告がある。胸部のX線像の読影にあたっては、病変に特徴的な画像パターンと(6,7)、疾
病に結びつけるサインも幾つか挙げられている(8)。これらサインの名称は、日本語にストレートに翻訳すると味がなくなり、説明を付けなければ判らないも
のが多い。またその多くは妥当なものであるが、中には無理、無意味なものもある。
胸壁、胸膜の病変では、胸郭の病変か、胸郭内の病変かを分ける Incomplete border sign、Extrapleural sign、葉間胸膜の胸水貯留による Pseudotumor、
Vanishing tumor、Thorn sign などがある。縦隔、横隔膜の病変では、上縦隔腫瘤の位置を示す Cervicothoracic sign、胸
腺の腫大による Sail sign、 Thymic wave sign や、気縦隔を示唆する Angel wing sign、
Spinnaker sail sign、Continuous diaphragm sign、心嚢液貯留によるEpicardiac fat pad sign、
Differential density sign、中央陰影拡大をみたとき、縦隔か心臓か鑑別するのに Silhouette sign の応用である Hilum overlay sign な
どがある。
肺病変では肺の平均比重 0.3 というX線透過性故に肺の陰影(Pulmonary Opacities)と透過性亢進(Hyperlucent Abnormalities)に分ける。肺の異常影は、
腫瘤影 (Mass) 、肺胞性融合影 (Consolidative(alveoral)pattern) 、肺間質影(Intersitial Pattern)、
血管影(Vascular pattern)、気管支影(Bronchial pattern)
それに結節影(Nodular Pattern)を加えて記載することが多い(2,9)。肺胞性パターンでは陰影の広がりから無気肺(Atelectasis)、
肺葉性・区域性融合影(Alveorlar Consolidative Pattern)、び漫性肺胞性陰影(Diffuse Airspace Disease)、間質性パターンでは線状影(Linear form)、
微細網状影(Fine reticular opacities)、粗大網状影 (Destructive form, Honeycomb lung) 、多発性不鮮明陰影 (Multiple
ill-defined opacities)、結節性パターンでは孤立性結節影(Solitary pulmonary nodule)、
多発性結節影(Multiple nodules)などのパターンがある。透過性亢進は、全肺野にわたる透過性亢進(Hyperlucent thorax) か、孤立性透亮影(Solitary
lucent defect)、多発透亮影(Multiple lucent lesions)などのパターンがある。
肺病変の読影に有用とされているサインには、気管支に関わる Air bronchogram sign、Peribronchial cuffing sign、Mucoid impaction、肺胞に関
わる Acinal rosette、 Air alveologram、肺胞性肺浮腫を示唆する Butterfly sign、Bat wing sign、
肺胞微石症にみられる Black pleura sign、肺内病変が2葉間におよぶことを示唆する Disrupted septum sign 、肺動脈栓塞にみられる
Hampton hump sign、Knuckle sign、Westermark sign、肺静脈還流異常を示唆する Scimitar sign、間質性病変を示唆する Honeycomb lung、
Kerley line、肺門部腫瘤を示唆する Inverted S sign、Reverse S sign、主に真菌症による
Meniscus sign、Crescent sign、敗血症性塞栓をしめす Target sign、過誤腫を示唆する Popcorn ball calcification、などがある。
X線CTの機器の進歩によって、より高速化し、一回の息止めで多層の薄層高分解能画像が得られるようになり、画像構成のアルゴリズムも進歩して微細
な肺の構造や病変をより詳しく描出することができるようになった。そしてCT画像と病理像との比較検討がすすみ、画像上の特徴がサインとして示される
ように成った。肺疾患の診断には必須のものとなっている。(つづく)
(名古屋大学名誉教授)
健康文化 26 号 2000 年 2 月発行
佐久間 貞行
肺野の形態的診断は、X線以外のモダリティ、超音波や磁気共鳴(MRI)は含気肺では描出が難しく、無気肺や腫瘍、縦隔、胸膜などの検査に適している。含
気肺の検査はX線による。単純撮影で十分な疾患も多いが、肺の微細構造に座のある疾患では拡大撮影や CT が適している。
X線 CT 画像は再構成によるデジタル断層画像である。単純撮影像でみられたような重複した画像ではない。しかし装置の構成、撮像条件、生体物性、画像
の再構成アルゴリズム、画像表示法などによって修飾された断層像である。したがって同じ病巣を撮影しても単純撮影像とは異なった画像を示し、撮像の状
況や被検部の状態によってそれに応じた見方が必要になる。
肺疾患の検査に適した CT 画像は、高分解能薄層撮像法(HRCT)によるのがよい。撮影条件は、X線管電圧が 120〜140kV と胸部の一般的な高圧撮影に準
ずる。画像のスライスの厚さは 1〜2mm、スライスの間隔は 10mm 前後にすることが多い。管電流と撮像時間、再構成関数は装置によって異なる。読影時の
画像表示は、肺野を中心とするときは通常ウインドウレベルを−700 前後と低く設定し、ウインドウ幅は 1,000〜1,200 位と広くとることが望ましい。X線吸収
の高い均質影の内部を観察するにはウインドウレベルを−500 程度まであげ、ウインドウ幅を 1,800 程度までさらに広げる。通常撮像の関心領域(FOV)は成人の
胸幅に応じて 35cm 程度で、モニタの大きさから分解能を決める一つの要素であるピクセルサイズは 0.68mm×0.68mm である。
ターゲットを片肺と約半分に絞ることによって、間接的に画像を2倍拡大してピクセルサイズを 0.34mm×0.34mm とすることができる。これとスライス
厚の薄いこと、密度の低い臓器であることとあいまって部分容積効果(partial volume effect)の少ない高い空間分解能の画像が得られる。
肺野の正常な HRCT 画像は、当然ながら肺、気管支、肺動脈、肺静脈、胸膜の構造を示した画像である。肺尖から 2cm くらい(実大)までの肺尖部では気管
支影は見えることはない。気管支に伴走して上幹動脈から上行してきた肺尖動脈枝と、中心静脈から分岐してきた肺尖静脈枝の血管系の丸い横断像と、それ
から分岐した外側を向いた針状あるいは線状影をみる。それよりも 3cm くらい(実大)下方では径が 1mm 程度(実大)の細気管支の円形の透亮像を動脈枝の
内側にみることがある。
さらに下方でみることのできる肺の微細構造は、気管支は径が 2mm 程度(実大)の亜-亜亜区域枝までである。この程度の気管支では壁の厚さは、0.1mm 程
度(CT 上)にみえ、その先の胸膜まで 2cm くらい(実大)の末梢領域では細気管支は描出されない。もし胸膜まで追跡できるときは細気管支に肥厚があると考え
てよい。肺動脈は 0.2mm(実大)位まで分岐する線状影、点状影が追跡できるが、細気管支のレベルに相当するものでその末端は二次小葉の中心部と考えてよい。
これから胸膜までの距離は約 3mm 位ある。すなわち二次小葉は 6mm〜10mmの大きさである。一般に肺静脈は息止めにより太くなり、さらに CT は仰臥位で
撮像されることが殆どであるため、背側がより末梢まで線状または斑状に観察されることが多い。小葉間隔壁はほとんど描出されないが、ときに肺静脈が小
葉間隔壁に沿って線状影として観察され、二次小葉の輪郭を示すことがある。気管分岐部の直上レベルでは、右肺では上葉気管支肺尖枝と右上葉前区域動
脈の前方に向かう樹枝状分岐、左では左上葉肺尖後区域動脈の水平枝が後方に樹枝状に分岐する状態と背部胸膜近くに左大葉間裂とその周囲の血管影のみら
れない帯状部がみられる。気管分岐部直下では右上気管支幹とそれから分岐する後上葉枝、その後枝、水平枝、前上葉枝、それに伴走する区域動脈の樹枝状
分岐がみられる。
以下それぞれレベルに応じた気管支幹の輪状影と分岐した気管支の軌道状影、肺動静脈の円形影と樹枝状影、葉間裂の線状影を気管支、肺動脈、肺静脈、肺
区域の走行、領域に従ってみることができる。
肺の HRCT 画像の読影に当たっては、病変の性質とどこの座を病変が占めているかみることが重要である。すなわちどのような大きさでどのような形態で
どのような CT 値の画像が、肺の構造上のどのレベルにどのような局在を示すかをみる。微細部の読影の仕方は胸部直接 4 倍拡大撮影に近い。気管支、細気管
支の狭窄、拡張など連続性のあるものの病変は拡大撮影がよい。しかし CT は対比度(contrast)が良く、重複像がないので読影が楽である。構造や病変の形態
について、層の上下を参照すれば立体的な再構成を行わなくても三次元的構造も把握できる。肺動脈か、肺静脈かはこれを用いて気管支に伴走するに至るも
のが動脈である。したがって病変の局在について HRCT は精細に読影できる。とくに瀰(び)漫性肺疾患では肺の微細構造に照らし合わせた詳しい表現と記載
が必要になる。HRCT でみることができる最小の構造である二次小葉と関連づけて、小葉中心性すなわち小葉中心部主体の変化か、気管支肺動脈束主体の変
化か、さらに広く気管支肺動脈束と小葉辺縁構造の両者におよぶ変化か、または小葉の構造全てにおよぶ変化か、あるいは小葉構造とは無関係な変化かをみ
て鑑別の資とする。
CT 画像を表現するにはその特徴を捉え、単純撮影とほぼ同じで線状影(linear opacities)、網状影(reticular opacities)、
粒状影(fine nodular opacities)、結節影(nodular opacities)、塊状影(mass)、肺野高吸収域(increased lung opacity)、
肺野低吸収域(decreased lung opacity)、嚢胞性病変(cystic abnormalities)などパターン化した表現もあるが、基本的には解剖学的構造、病理学的構造と生体
物性による。すなわち線状影も慢性気管支炎、円柱状気管支拡張などにみられる気管支壁肥厚(bronchial wall thickening)、気管支肺炎、肺結核、マイコプラ
ズマ肺炎、ウイルス性肺炎などにみられる末梢肺の気管支肺動脈束肥厚(peribronchovascular interstitial thickening)、肺水腫などにみられる小葉間隔
壁肥厚(interlobular septal thikening) などと具体的に表現される。 以下HRCT の有用な所見と疾患を列挙する。
一次小葉内の大きさ(約 10mm)の輪郭の暈けた陰影の区域性の集合像で、陰影の中に air bronchogram、 air alveologram を、また拡張、肥厚した細気管支 の小さな輪状影や軌道影、気道の閉塞にともなう air trapping や ball-valve effect をみることが多い。肺野の中央部に多く、辺縁の胸膜の近くには少ない。 このような画像を示す疾患は、気管支肺炎(急性気管支炎、細気管支炎で始まる)、急性間質性肺炎(ウイルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎など)、嚥下性 肺炎(老齢者に多い)、結核(最近再び増加)、肺塞栓症、肺水腫、肺出血などである。まれな疾患としては腫瘍性疾患(気管支肺胞上皮癌、肺のリンパ腫)、 リンパ球性間質性肺炎(AIDS にみられる)、肺胞蛋白症などがある。それぞれの鑑別は初発症状や、画像上では陰影の構成の違いなどによる。
肺の腫瘤影の診断は症状とあわせても画像診断には限界があり、最終的には生検が必要なことが多い。しかし先ず見つけることが重要である。5mm 以下
の小さい結節は通常のX線単純撮影では見つけがたいので、それには HRCT が最も適している。また CT は結節影の正確な局在を示唆し、結節内の石灰化の有
無、石灰化の形状、空洞の有無、空洞の形状、結節の辺縁が暈けているか、滑らかであるか、棘状突起(spiculation)を有するかなどが明瞭になる。随伴する異
常も検出しやすい。
孤在性の結節影/腫瘤影を示す疾患としては、原発性肺癌、転移性肺癌、悪性リンパ腫、形質細胞腫などの悪性新生物、過誤腫、軟骨腫、アミロイドーシ
ス、動静脈奇形、子宮内膜腫などの良性腫瘍、結核、ヒストプラズマ症、クリプトコッカス症、サルコイドーシスなどの炎症性肉芽腫、膿瘍、包虫嚢腫、器
質化肺炎、炎症性偽腫瘍などの炎症性のもの、器質化梗塞、リュウマチ結節、Wegener 肉芽腫などの血管性ものなどその他きわめて多種に及ぶ。
HRCT の所見として、2cm 以下の結節では air bronchogram が悪性の 65%、良性の 5%にみられる。spiculation は悪性の 87%、良性の 55%にみられる。
pleural tag は、悪性の 25%、良性の約 10%にみられる。結節影内に石灰や脂肪を含む場合、輪郭のくっきりしている場合は良性の可能性が高い。しかし原発
性肺癌でも石灰化はみられる。この場合石灰化像は肉芽腫でみられるような層状、中心性、ほぼ全体に及ぶなどの特徴はなく、無造構で斑状で偏在するなど
のことが多い。 CT でみられる結節影内の石灰像の約 30%は単純撮影ではみつけられないものである。
造影剤を付加した CT(CECT)で、良性腫瘍や肉芽腫では 15HU 以下の造影効果がみられるにすぎないが、悪性新生物では 25HU 以上の造影効果が得られる
ことが多い。
小葉中心性に多発小結節がみられる場合は、瀰漫性汎細気管支炎、塵肺症などであり、気管支肺動脈束周囲に主たる座がある場合はサルコイドーシス、二 次小葉とは無関係にある場合は、粟粒結核、悪性新生物の血行転移などを考える。(つづく)
(名古屋大学名誉教授)
佐久間 貞行
前に HRCT の有用な所見と疾患として、肺胞性融合影(alveolar consolidative pattern)−急性気管支炎・細気管支炎・気管支肺炎・ウイルス性肺炎・マイコプ ラズマ肺炎・嚥下性肺炎・結核・肺栓塞・肺水腫・肺リンパ腫・肺胞上皮癌・リンパ球性間質肺炎・その他、孤在性肺結節影/腫瘤影(solitary pulmonary nodule / mass)−原発性肺癌・転移性肺癌・悪性リンパ腫・形質細胞腫・過誤腫・軟骨腫・アミロイドーシス・動静脈奇形・結核・ヒッストプラスマ症・クリプ トコッカス症・サルコイドーシス・膿瘍・包虫嚢胞・器質化肺炎・炎症性偽腫瘍・器質化梗塞・リュウマチ結節・Wegener 肉芽腫・その他、多発小結節状影 (multiple fine nodular opasities)−瀰漫性汎細気管支炎・塵肺症・サルコイドーシス・粟粒結核・癌血行転移・その他までのべた。今回はその続きである。
肺病変には線状陰影を示すものがある。正常時にみられる点・斑状陰影も、血管陰影と鑑別が必要な場合もあるが、線状陰影ではさらに血管陰影と見分け ることが必要なことが多くなる。HRCT が検査の第一選択となる。さらに鑑別が必要なときは、気管支肺胞洗浄(BAL)と肺生検を行う。瀰漫性微細網状影は 間質性病変の反映であることが多い。微細網状影を示す間質性病変としては急性では急性間質性浮腫と急性間質性肺炎、慢性では静脈閉塞性疾患、リンパ閉 塞性疾患、吸塵性疾患、肉芽腫性疾患、結合織性疾患、薬剤過敏症、特発性疾患がある。
急性の微細網状影を見たらまず鬱血性心疾患(congestive heart failre)による肺水腫を疑う。微細網状影とともに左室・左房の負荷を示す左心系の拡大、気 管支壁の肥厚など間質性の浮腫像、葉間裂肥厚など胸水の貯留像、動脈血酸素分圧(PO2)の低下などがあれば左心不全を考える。心尖部でI音の亢進と拡張期 ランブルを聴取し、微細網状影と左房の拡大と上肺野の血管影の拡大認めれば、僧帽弁狭窄を強く疑うことができる。僧帽弁狭窄以外の心不全で水腫の見られ るときは急性で一過性に急激に変化する。また輸液を大量に行ったときにも間質性肺水腫が起こりやすい。特に慢性腎不全患者、低蛋白血症の患者では起こ りやすい。医原性の輸液過多もある。
肺水腫が除外されたら、次に急性間質性肺炎を疑う。ウイルス性肺炎(viral pneumonia) 、マイコプラズマ肺炎 (mycoplasma pneumonia) 、カリニ肺炎 (pneumocystis cafinii pneumonia)などである。このときは発熱と乾性咳嗽などを伴い、像の変化は急速である。間質内の炎症性細胞浸潤にともない網状影が 粗大になることがある。
サルコイドーシス(sacoidosis)は、肺門部、縦隔部のリンパ節腫脹が在り、消失した頃に結節影から微細網状影へ、好酸球性肉芽腫症 (eosinophilic granuloma)は、上葉に分布して結節影から微細網状影へと変化する。経過を追った観察が重要である。気管支肺胞洗浄液(BALF)では、T リンパ球サブセット (CD4+/CD8+)の増加、リンパ球増加がみられる。
膠原病(collagen disease)のなかでも関節リュウマチ(rheumatoid arthritis)と強皮症(scleroderma)、 全身性紅斑性狼瘡(systemic lupus erythematosus)は、しばしば微細網状影を示す。胸水の貯留や、胸膜の肥厚が在るときはリュウマ チを疑う。
慢性鬱血性心不全を招来する冠疾患(atherosclerotic heart disease)、僧帽弁閉鎖症 (mitral stenosis) 、左房粘液腫 (left atrial myxoma) 、肺静脈閉塞性疾患 (pulmonary veno-occlusive disease)、硬化性縦隔炎(sclerosing mediastinitis)の慢性浮腫でも微細網状影を示す。
癌性リンパ管症(lymphangitic carcinomatosis)の微細網状影は、進展とともに網状影から融合影へと変化する。この微細網状影は癌が血管気管支束と小葉間 隔壁を進展することによる。乳腺、大腸、胃、膵臓、肺などの原発性腺癌がしばしば癌性リンパ管症を起こす。また胸水を合併する事が多い。これは肺内リ ンパ管と胸膜リンパ管が連続していることによる。気管支肺胞洗浄液では悪性 細胞の検出をみることがある。悪性リンパ腫(malignant lymphoma)は時々肺門、縦隔のリンパ節腫大から肺間質へ広がり、微細網状影を呈することがある。ま た白血病(leucemia)も微細網状影を時々呈する。これらは抗癌剤による薬剤反応 性肺臓炎(drug reactive pneumonitis)や日和見感染症(opportunistic infectioin) との鑑別が必要になるが、画像上では困難である。
珪肺(silicosis)の間質性病変は広汎で進行性である。微細網状影に小結節影を伴うもの、さらに蜂巣状肺線維症や、塊状陰影へ進展するものが多い。 石綿肺(asbestosis)は微細網状影と胸膜肥厚、胸膜石灰化を伴うものが多い。 遊離した珪酸が肺胞壁や小葉間隔壁を通じて拡散し、線維性反応を引き起こすと考えられる。
通常型間質性肺炎 (usual interstitial pneumonitis{UIP}) の劇症型亜型がHamman-Rich 症 候群といえる。同義語として特発性肺線維症 (idiopathic pulmonary fibrosis)などがある。初期には下肺野の網状影、進行すると蜂巣肺になる。HRCT が有用な所見を提供する。剥離型間質性肺炎(desquamative interstitial pneumonitis{DIP})は一般的には融合性病変であるが、含気が消失したときに網状影を呈する。結節性硬化症(tuberous sclerosis) でも平滑筋の増生による網状影が見られる。リンパ脈管筋腫症(lymphangiomyomatosis)は若い女性 に多い、胸水,腹水を繰り返す希な疾患であるが、HRCT で特異的な小嚢胞性変化が見られるという。アミロイドーシス(amyloidosis)でも希に網状影がみられる。
粗大網状影すなわち蜂巣肺(honeycomb lung)は網状影のなかに粗大な嚢胞状の透亮影が見られるものをいう。HRCT では繊維化により厚くなった壁の嚢胞 が確認でき、蜂巣肺の分布をみることができる。これにより慢性肺気腫や嚢胞状気管支拡張症、微細網状影を示す疾患群などと鑑別診断できることが多い。 蜂巣肺をしめす疾患としては結合織性疾患(膠原病)、吸塵性疾患(塵肺など)、肉芽腫性疾患、薬剤反応性疾患、特発性疾患である。
膠原病のなかで慢性関節リュウマチと強皮症が間質性肺病変の晩期に蜂巣肺に成りやすい疾患である。蜂巣肺は瘢痕性の病変なので、拡張性の肺気腫と異 なり収縮性である。リュウマチ性間質性肺病変はその時期により所見を異にする。経過観察が重要である。強皮症(進行性全身性硬化症)も間質性肺病変、 蜂巣肺を来しやすい疾患である。肺底部に限局しやすい。
珪肺、石綿肺、ベリリウム肺、などの塵肺のほか、化学物質吸入(サイロ作業者肺など)、アレルギー性肺胞炎(農夫肺など)、リポイド肺炎などが蜂巣肺 をしめすことがある。珪肺、ベリリウム肺では気管支肺胞洗浄では T リンパ球サブセット(CD4+/CD8+)の増加を、さらに石綿肺では気管支肺胞洗浄液の T リ ンパ球サブセットの低下とアスベスト小体を見ることが多い。
サルコイドーシス、好酸球性肉芽腫症は、蜂巣肺を生ずる主な疾患である。気管支肺胞洗浄液では T リンパ球サブセットの増加をみる。ときに鑑別を要す る気管支拡張症では好中球の増加がみられる。
薬剤反応性肺臓炎、放射線肺臓炎(radiation pneumonitis)などが蜂巣肺をしめすことがある。気管支肺胞洗浄液では好酸球の増加がみられる。 (つづく)
(名古屋大学名誉教授)
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