今回はSACDプレーヤを取り上げる。 それぞれ1999年発売当時で￥500,000、2001年発売当時で￥250,000のSACDプレーヤである。ちなみに前者は当初月産500台とのことで、こんな高級機でも日本全体なら結構売れるとのことだろうか。 バブル崩壊後は年代を追う毎に部品等が削減されるので、どの程度なのか実際に見てみる。 尤も、後者はマルチチャンネル機なので、２チャンネル機よりは物量が少なくなるのは仕方ない面もあるかもしれないが。
SCD-1のラインアンプ部分に、HDAM-SAに似た回路を見つけたので、まず本家の回路から紹介する。 ダイアモンドバッファを基として作られた電流バッファで、オーバーオールの負帰還を使っても良いが、 開発元のmarantzでは、ラインのバッファとして局所のみの負帰還のみとして使用していることが殆どのようである。 いくつかの発表資料のスライドではおぼろげながら回路を読み取ることができるが、 HDAM-SAの回路自体はサービスマニュアル等で取得できるので、海外のDIY界隈には自作のモジュールが頒布されているところもある。
HDAM-SA3では定電流部分が強化されており、宣伝文句的にはスルーレートが向上しているとのことである。 回路は下図の様な部品が採用されており、HDMA-SAでは低雑音品種である2SC2240/2SA970、HDMA-SA3ではKTC3911S/KTA1517が採用されており、 宣伝記事によれば、 「マランツ音質担当マネージャーの澤田龍一氏によれば、「ディスクリート回路を使っている我々には、パーツの供給が少なくなる事で、 HDAMが作れなくなるのではないかという危機感があった。そこで、様々なサプライヤーを検討し、フェアチャイルドのトランジスタを採用する事にした。 マランツでも約40年前のアンプに同社のパーツを使っていたが、日本製パーツとも異なる、良い音が得られる」という。」とのことである。 HDMA-SAで採用された東芝の製品がTO-92であるのに対し、SA3の方は表面実装の部品であるが、一般的にはリードが短いほど回路的には発振しにくくなるし、 音質的にも良いことが多いようである。 最近は中国語の投稿サイトで役立つ技術記事が見つかることが多く、日本が技術立国であった時代の終わりを感じさせる。
ダイアモンドバッファではコレクタが両電源につながっているのに対し、HDAM-SAではエミッタ抵抗の上につながっているのが違いである。 同投稿サイトでは、違いは以下のように述べられている（中国語→英語翻訳）。 信号によって入力容量が変化する問題が解決されているが、動作電圧が下がるので線形性に劣る欠点もあるとのことのようだ。
In the above figure, what are the differences between the two circuit states of the switch switching?
In fact, I don't understand how the C pole of Q3 is connected to VCC and the E pole connected to Q1. . .
If you look at it, it looks like the picture below. On the left is a typical diamond buffer circuit,
and on the right is a simplified class hdam-sa circuit.
Generally this is used in the pre-stage to do the buffer level. The circuit on the right,
I thought there are at least two advantages: 1. Depressing the C-level voltage of the input transistor,
the noise will definitely be smaller; 2. Sharing the quiescent current of the output tube,
there is a certain local feedback effect, and the distortion will be smaller. .
Vce on the right is reduced, will hFE be reduced?
Also, I heard a statement now. The picture on the left is a class A, and the picture on the right is not necessarily a class A.
I don't know if it is true. . .
For small signals, they are all Class A. See how big the load resistance is.
The load power calculation must meet the two conditions of U*U/2R and I*I*R. Do you count to see if you are a class A?
Is there a big relationship between the Hfe of the input transistor? Although I have not calculated it,
it is not the key here. The input tube is here to bias and transmit. Even if the current amplification is low,
the main influence is the input impedance. You can replace the resistor with a constant current source.
The main task of current amplification is the output tube.
The difference between the two circuits is that the input tube C of the first circuit is connected to the power supply.
When there is an input signal, the Vbc of the input tube changes with the signal,
and the capacitance of the junction capacitance Cbc also changes with the change of Vbc. That is,
for the previous stage, the input capacitance of the buffer varies with the dynamics of the signal,
so nonlinear distortion is generated in the high frequency band
(which is different from the linear distortion generated by the fixed capacitance).
The input tube C of the latter circuit (HDAM) is connected to the output terminal,
and the potential on the C pole can automatically track the dynamic input signal,
so the Vbc will remain unchanged during the dynamic period, and there is no disadvantage of the previous circuit,
but the latter one The circuit also has the disadvantage that the input tube operating voltage is
too low and the linearity of the operating state is not very good.
DACはCXD8594Qで、CXA8042ASというカレントパルス(current pulse)バッファを通してI/Vに至る。このカレントパルスの働きの詳細は不明だが、 I/V用の電流をなるべく多めにとるための回路のようである。I/VはLM6172MXという高速オペアンプ(Slew rate 3000V/μs、Unity Gain Bandwidth 100MHz、50mA出力)で、 差動アンプはOPA2132、GICフィルタはLM6172MXである。 DSDはパルス信号で、フィルタしてアナログ信号を得るので、初段に近い部分の回路にはなるべく高速なオペアンプを使用するという思想だろうか。 その割には、差動アンプだけは比較的低速なアンプを使用しており、選定の詳細を知りたいものである。
オーバーオールの負帰還のあるAD712とトランジスタによるバッファで、バッファ部分は、 カレントミラーでダイオードの代わりに教科書的にトランジスタを使っている以外は、前掲のHDAM-SAによく似た回路である。 2SC2873/2SA1213は表面実装部品、後段の2SC2275/2SA985はTO-220で、部品は本家よりは大分違えてある。回路に関して特許が取られていれば商品では使うのにライセンスが必要になるが、 SCD-1の宣伝文句にHDAM-SAの言葉は出てこないので、カレントミラーでダイオードを使わない等であれば、問題なく使用できるのだろうか。 もっとも、こちらでは負帰還のある回路で使用しており、marantz機での採用例の多い局所帰還のみでの使用とは全く異なる音と予想される。
2SC2873/2SA1213の差動増幅による簡単なディスクリート電源である。どの高級機種も、同じタイプの電源回路を採用しているわけではなく、 何種類かの回路を試作してヒアリングテストをして最終決定しているのかもしれない。ちなみに、後述のSCD-XA777ESではディスクリートを採用していないが、 これは、開発当時、景気が悪くて十分な開発費用がなく、十分なテストができなかった可能性がある。
こちらも型番的には高級機であるが、上記のSCD-1とは違って大分コストダウンされており、外見的には同じかと思ってしまうが、 回路を見るとちょっとがっかりするかもしれない。それでも、アナログの電源はオペアンプ電源で、最低限は守ったという感じである。 ラインアンプ、ヘッドホンアンプはNJM4580によるトランジスタバッファ、DACはCXD9657N(PCM1738のOEMとの噂がある)、I/VとフィルタはOPA2132だけで、かなり簡素化している。 2001年頃はＩＴバブルの崩壊で不況がかなり深刻だった時期であるが、ヘッドホンアンプにNJM4556あたりも使っていないというのはコストダウンしすぎの気もする。 NJM4580でも50mA出力可能なので十分だろうが、秋月価格で半額(NJM4580が25円、NJM4556が50円)だから、メーカへの卸値もそれくらいの値段差はあると思われ、 大量発注であればかなりの金額差になるのだろう。そうだとしても、この回路の落差はちょっとひどいとは思う。最後は景気と金次第ということである。
They have been at a great feast of languages, and stolen the scraps.
-- William Shakespeare, "Love's Labour's Lost"
Imagine that you went to Mars, where you discovered that the beings who live
there don���t have the portable music player. They���re still using boom boxes.
You realize this is a huge business opportunity and start selling portable MP3
players (except on Mars they���re called Qxyzrhjjjjukltks) and compatible
headphones. To connect the MP3 player to the headphones, you invent a neat
kind of metal jack that looks like this:
Picture of a stereo headphone jackBecause you control the player and the
headphone, you can ensure that your player works with your headphones. This is
a ONE TO ONE market. One player, one headphone.
-- Joel Spolsky
-- "Martian Headsets" ( http://www.joelonsoftware.com/items/2008/03/17.html )