初級みでぃ講座

第弐回

し、しーけんさぁー?



演奏情報をデジタルに分析し、違うメーカーや機種同士でもやりとりできるようにした共通のお約束(う〜ん、ややこしい)、それがMIDIじゃ。前章で説明したよーに、違うメーカーのシンセ同士で、演奏情報のやり取りができたりするわけじゃが、MIDIがべんりなのは、それだけではない。もともとコンピュータの世界で生まれた規格なので、その情報はかんぺきデジタルじゃ。ゆえに、演奏をコンピュータで記録したり、記録した情報を再生して音楽を鳴らしたりすることができるわけじゃ。

いまいちピンとこないかもしれんな。では、も少し詳しく、MIDI情報がどうやって作られるのか説明してみよー。まず、音の高さ(音程)。MIDIでは鍵盤の位置、鍵盤の左から数えて、いくつめの鍵盤かで扱われている。鍵盤の中央の60、その半音上のドシャープ61の音は62というぐあいにじゃ。 ontei

で、この中央のドを叩いたとしよう。まず、鍵盤が押さえられた瞬間、音をだすぞ、という情報、つまりスイッチオン!の情報が作られる(Note On情報という)。スイッチのOn/Offは、0と1で表現できるわけだから、もちろん数値データにできるわけじゃ。

そして音の高さの情報60(Key Note情報という)が作られる。さらに、叩いた強さ(速さ)は鍵盤に仕込まれたセンサーで検知され、1〜127の127段階のデータのいずれかの数値に変換される(Velocityという。数字が大きいほど、強く叩かれたということじゃ)。

on_off
    ならすぞ(On)-音の高さ-音の強さ

    で、鍵盤を離した時には、

    とめるぞ(Off)-音の高さ-音の強さ(鍵盤を離した速さ)

    のよーに、情報が作られるわけじゃ!

これで、鍵盤いっこ叩いて、離した情報が作られるわけじゃ。これを山ほど作れば、ほ〜れ、音楽になりそーじゃろ。


こーゆー情報を時間に合わせて記録してゆくとする。どのタイミングで、どの高さの音を、どれくらいの強さで、鳴らしたり、止めたりするのかを、全部記録するわけじゃ。全部数値データなんじゃから、こりゃコンピュータでばっちりじゃ!というわけで生まれたのが「シーケンサー」じゃ。「シーケンサー」にはQY100のよーな専用機や、SOLなどパソコンのアプリケーションソフトがある。見た目はまるで違うんじゃが、中でやっとることの基本はどれも同じじゃ。

MUSIC SEQUENCE SOFTWARE
Web Link SOL
MUSIC SEQUENCER
QY100
Web Link QY100

ま、画面が大きい分、コンピュータでSOLなどのシーケンスソフトウエアを使うほーが初心者にもわかりやすいのではなかろうか。また、SOLでは表示された譜面上に音符をいっこいっこ置いてゆく入力方法や、数値を入力してゆく方法など、入力の仕方もいろいろ用意されくふーされとる。全然鍵盤が弾けない人にも、しっかり楽しめるよーになっとるわけじゃ。自分に合った入力方法が選びやすいのもSOLのほうじゃろ。

入力


さて、記録するだけではもちろん何の役にも立たん!記録されたデータを再生出来て「シーケンサー」は、はじめてお役に立つわけじゃ。あたりまえの事じゃが、すべての「シーケンサー」は記録された情報を、再び時間軸にそって出力する機能を果たす。しかし、その出力データ、MIDIデータは、音そのものの情報ではない。「シーケンサー」が送り出すMIDIデータを受け取って、実際の音にする機械が必要となる。これを一般にMIDI音源と呼んどる。いわゆるシンセや、サンプラー、ドラムマシーン、電子ピアノなどじゃ。

MIDI機材



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